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精子凍結について知りたい!

公開日: 2026-02-10

精子凍結とは、将来の生殖能力を維持するために、採取した精液をマイナス196℃の超低温で凍結保存しておくことです。女性の卵子凍結と同様に、男性が将来の妊活に備えるための大切な手段として利用されています。

1. なぜ精子凍結が必要なの?

精子凍結は、将来的に精子の採取が困難になる可能性や、精子の質が低下する可能性がある場合に、若い時の状態の良い精子を保存するために行われます。

病気による影響: がんの治療(抗がん剤、放射線治療、手術など)は、精子の生成能力を永続的に低下させたり、完全に失わせたりすることがあります。治療開始前に精子を凍結しておけば、治療後でも自分の精子を使って子どもを持つ可能性を残せます。

年齢による影響: 女性ほど顕著ではありませんが、男性も40代後半以降になると精子のDNA損傷が増えたり、精子の質が低下したりする傾向があります。

不慮の事態への備え: 不慮の事故や病気で精巣機能が急に失われたり、射精が困難になったりした場合に備えることができます。

治療・採卵日の調整: 不妊治療において、女性の採卵日と男性の精子採取日が合わない場合や、当日ストレスで精液採取が困難な場合に備えて、予備として凍結しておくこともあります。

 

2. 精子凍結の主な対象者

精子凍結は、主に以下の二つの目的で行われます。

(1) 医学的適応による凍結(疾患治療前の凍結)

がん治療を控えている方: 抗がん剤、放射線治療、精巣摘出手術など、生殖機能に悪影響を与える治療を予定している方。

精巣や生殖器に手術を予定している方。

精子の状態が悪化する可能性のある病気(例:糖尿病の一部)を持つ方。

(2) 社会的適応による凍結(将来の妊活に備える凍結)

単身赴任などで長期にわたり夫婦が離れる予定がある方。

将来の妊活に備え、若い時の精子を温存しておきたい方。

パートナーの採卵日に合わせて確実に精子を準備したい方。

 

3. 精子凍結の流れと仕組み

精子凍結は、比較的簡単な手順で行われます。

検査・カウンセリング: 精液検査で精子の状態をチェックし、感染症の有無(B型・C型肝炎、HIVなど)を血液検査で確認します。凍結の必要性やリスク、保存期間について説明を受けます。

精液採取: **禁欲期間(3~5日間が目安)**を設けた上で、マスターベーションによって精液を採取します。クリニック内の専用採精室で行うのが一般的ですが、医療機関によっては自宅での採取が可能な場合もあります。

精子の処理: 採取した精液から、運動性の良い精子を抽出し、凍結保護剤(クライオプロテクタント)と混ぜ合わせます。

凍結・保存: 精子を専用の容器(クライオチューブ)に入れ、プログラムフリーザーなどで徐々に温度を下げた後、マイナス196℃の液体窒素タンクで凍結保存します。

保存期間: 一般的な保存期間は1年ですが、多くのクリニックで更新が可能です。

 

4. 費用と成功率の目安

精子凍結は、女性の卵子凍結に比べると費用は安価です。

費用の目安(自由診療)

検査費用(感染症など): 1万円〜2万円程度

採取・凍結費用(1回): 3万円〜8万円程度

年間保管費用: 1万円〜3万円程度

成功率(妊娠率)

凍結・融解後の精子を使用しても、自然妊娠や体外受精における妊娠率は、凍結前の精子を使用した場合と大きく変わりません。

精子は凍結に強い細胞ですが、一部の精子は融解後に運動能力が低下することがあります。

凍結・融解後の精子を使う治療は、主に人工授精や体外受精・顕微授精となります。特に精子の状態が悪い場合は、顕微授精(ICSI)が選択されます。

 

まとめ:精子凍結を考えるなら

精子凍結は、男性の妊活において将来への大きな安心材料となります。

対象者: 病気治療前の方、精子の質に不安がある方、将来の妊活に備えたい方。

費用: 比較的安価だが、年間保管費用がかかる。

相談: 妊活を検討している方や、病気の治療を控えている方は、泌尿器科や不妊治療専門クリニックで早めに相談しましょう。

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