基礎体温の測り方と見方
公開日: 2025-11-13
基礎体温を測ることは、女性の体の状態を把握する上でとても役立ちます。特に、妊活中の方にとっては、排卵日を予測する重要な手がかりとなります。
1. 基礎体温とは?
基礎体温とは、人が安静な状態にある時の最も低い体温のことです。睡眠中にエネルギー消費が最小になったときの体温を指します。女性の体温は、女性ホルモンの働きによって月経周期に合わせて変動します。
2. 正しい測り方
正確な基礎体温を測るためには、以下のポイントを守ることが大切です。
準備するもの
婦人体温計: 一般的な体温計よりも細かく体温を測ることができる専用の体温計を使います。小数点以下2桁まで測れるものがおすすめです。
基礎体温記録表(グラフ): アプリでも手書きでも構いません。毎日記録して、グラフにすることで変化が見やすくなります。
測るタイミング
毎朝、目が覚めた直後: 身体を動かす前に、布団の中で測ります。
同じ時間帯に: 毎日できるだけ同じ時間に測るようにしましょう。
5分以上の睡眠後: 眠りが浅い状態では正確な体温が測れないことがあります。
測る場所
舌の裏側: 舌の下にある「舌下」に体温計の先端を当てて測ります。口をしっかり閉じて、動かさないようにしましょう。
その他の注意点
起床後すぐに測る: 起きてすぐトイレに行ったり、体を起こしたりすると、体温が上がってしまいます。
毎日続けること: 多少の誤差があっても、毎日続けることで全体の傾向がわかります。
寝不足や体調不良も記録: 風邪をひいたり、寝不足だったりした場合は、備考欄にメモしておくと、体温の変動の原因が分かります。
3. グラフの見方
基礎体温のグラフは、通常「低温期」と「高温期」の2相に分かれます。
グラフの2つの時期
低温期: 月経が始まってから排卵日までの期間です。卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きで体温が低く保たれます。
高温期: 排卵後から次の月経が始まるまでの期間です。黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きで体温が高くなります。
排卵日: 低温期から高温期に移行する間に、体温が最も低くなる日、もしくは体温が上昇し始めた日が排卵日の可能性があります。
理想的なグラフ
低温期と高温期の差がはっきりしている: 0.3~0.5℃程度の差があると、ホルモンバランスが安定していると言えます。
低温期と高温期がそれぞれ14日間前後続いている: これが理想的な周期です。
4. グラフからわかること
基礎体温を毎日記録することで、自分の体の様々なサインを読み取ることができます。
排卵日の予測: 低温期から高温期に変わるタイミングで、排卵が起こっているとわかります。
生理日(月経)の予測: 高温期が終わり、体温が下がると生理が始まります。
妊娠の可能性: 高温期が2週間以上続き、体温が下がらない場合は、妊娠している可能性があります。
ホルモンバランスの乱れ: グラフの形がバラバラだったり、低温期と高温期の差がなかったりする場合は、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
無排卵月経: 高温期がなく、体温がずっと低いままの場合は、排卵が起こっていない可能性があります。

まとめ
基礎体温を測ることは、少し面倒に感じるかもしれませんが、自分の体と向き合う良い機会になります。毎日コツコツ続けることで、体のリズムや変化を把握し、妊活や体調管理に役立てることができます。
毎日、朝起きてすぐ測る
婦人体温計を使う
グラフに記録する
低温期と高温期の差を確認する
もしグラフの形が不安定だったり、排卵の兆候が見られなかったりする場合は、一度婦人科を受診して相談してみましょう。

