【勉強会】私たち、不妊かな?と思ったら、ふたりで参加してみましょう。
さまざまな治療施設で妊娠や不妊、体外受精の勉強会や説明会が行われています。これから不妊治療を考えているカップルはもちろんですが、すでに治療をされているカップルも、一度、参加してみるといいでしょう。
妊娠のメカニズムや不妊の原因、治療の方法や治療周期のスケジュールなどから、医師の治療方針や考え方、何をポイントにして治療を進めているのかもわかります。そこから自分たちふたりが子どもを授かるために、どう考えていけばいよいのか、何を選択していけばよいのかもわかっていくることでしょう。また、勉強会にはカップルで参加されることをお勧めします。子どもはふたりの間に授かるものですから、そのための治療にもふたりで臨むこと。お互いが情報を共有しているということも大切です。また、1カ所ではなく、何カ所かの治療施設へ行ってみるのもいいでしょう。
最近では、オンラインでの勉強会や説明会も増えています。環境が整えば、自宅で気軽に参加することもできますので、いくつかの病院の勉強会や説明会に参加してみましょう。勉強会や説明会が充実している病院はお住いの都道府県をクリックし、に●のついている治療施設からピックアップしてみましょう。
勉強会や説明会の内容は?
治療施設によって、内容も講師もさまざまです。おもに、その治療施設の医師が担当するところが多いですが、中には看護師、胚培養士、カウンセラー、事務がそれぞれの担当分野の説明をするところもあります。
医師は、月経や妊娠のメカニズムから出産までのこと。不妊治療の方法、また卵子や精子の年齢による質的低下などについて説明をします。看護師は処置に関することや、通院する際のケアのこと、仕事と治療の両立のことなど、胚培養士はどのように精液を調整しているか、どのように卵子と精子を扱い、受精、胚培養を行っているかなどを説明し、カウンセラーは心の悩み、治療の悩みなどの話を聞き、治療の乗り切り方やストレスへの対処法などを話してくれるでしょう。
また、治療施設によっては、初診を受ける前に必ず勉強会や説明会への参加が必要だったり、すでに通院をしていても体外受精治療を始める前には勉強会や説明会に参加するように勧められる場合もあります。
多くの治療施設では、勉強会や説明会後に個別の相談に対応してくれます。自分たちの場合は、どうすればいいのか? を明確にするためにも良い機会ですので積極的に相談してみましょう。勉強会や説明会は、会場開催でも、オンラインでも予約制のところも多いので、参加したい治療施設のオフィシャルサイトなどで確認しましょう。
そのほかには、患者同士の交流会などを行っている治療施設もあります。同じ治療を受けている人同士だからわかる気持ちや悩みもあります。1人で悩まずに、ストレス解消のために参加されてみるのもいいでしょう。
月経のメカニズム | 月経周期と卵胞の発育、ホルモン分泌の流れ、排卵などについて |
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妊娠のメカニズム | 性生活のタイミングと受精、胚の発育、着床、妊娠成立、出産、流産などについて |
不妊の原因 | 年齢因子、卵管因子、排卵因子、男性因子、着床不全、不妊原因の男女比などについて |
検査と結果からわかること | 初診で行う検査内容、治療周期ごとに行う検査などについて。検査結果からわかる不妊原因について |
治療の選択、決定 | 検査結果から適応とする治療方法について |
治療方法 | タイミング指導の適応と治療方法 人工授精の適応と治療方法 体外受精の適応と治療方法 |
体外受精の治療周期 | 排卵誘発、採卵、受精方法、胚培養、胚凍結、胚移植、妊娠判定など |
体外受精の先進医療 | 治療施設で行うことのできる先進医療に関する説明など |
治療スケジュール | 保険診療による治療スケジュール、治療計画、同意書についてなど |
保険診療と自由診療 | 保険診療のメリットとデメリット、自由診療のメリットとデメリットなど |
治療施設の案内 | 診察室、オペ室、培養室など |
治療費に関すること | 治療方法ごとのおおまかな治療費など |
妊娠しやすいからだづくり | 栄養や運動、喫煙などについて |
生活の送り方 | 仕事との両立、ストレスとの付き合い方など |
- ● 治療方針を理解、納得して初診を受けることができるため、治療を開始してから「あら?違ったかな?」という迷いが少ない
- ● 医師の人となりもわかり、自分たちとの相性を考えることができる
- ● 治療施設がどのようなところかがわかる(設備やスタッフなど)
すでに治療をしていても
すでに治療をはじめているから、今更、勉強会は必要ないかな?と考えるかもしれません。しかし、治療方法を変えるとき、また治療に迷いがある時には勉強会へ行ってみると、ふたりの考え方も見えてきたり、迷いが解消されたりすることもあります。また、ふたりの意見に違いがある時にも勉強会に参加することで情報が共有できること、またお互いの考えを客観的に見つ合うきっかけにもなり、治療がスムーズになることもあります。
大切なのは、知識を得ることばかりではなく、ふたりが協力し合って、支え合って治療を進めていくことも大切です。お互いを知るためにも勉強会はいいきっかけになることでしょう。