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凍結保存とは?

体外受精での移植胚数は、原則1個と日本産科婦人科学会や生殖医学会から会告がだされています。これは、多胎妊娠を避け、母子ともに安全で安心できる妊娠、出産を目指すためです。そのため、一度の採卵で複数の卵子が採卵でき移植可能な胚が複数ある場合、また移植可能な胚はあるが母体に問題がある場合(OHSSなど)、よりよい着床環境の周期に移植をした方がいいと判断した場合などには胚を凍結し、適切な周期に移植できるよう備えるのが凍結保存です。そのほかに夫婦の生活事情などから精子を凍結する、また精巣内などから回収した精子を凍結するなどの精子凍結保存があります。
未婚者に対しては、ガン患者などが将来の結婚、妊娠出産に備えて、その治療前に卵子や精子を凍結すること、また未婚女性が将来の結婚、妊娠に備えて卵子を凍結することもあります(未婚者の卵子凍結は専門業者などがあるようです)。

凍結融解胚移植で妊娠率があがる?

生物の細胞はー190℃で活動が停止するため、受精卵を-196℃の液体窒素で凍結保存し、その後母体の環境を整えて融解し胚移植する方法です。採卵した周期には、排卵誘発剤などのホルモン剤を使用するため、本来の着床に適したホルモン環境でない、また着床に適した時期がズレてしまっているなどのことが考えられます。そのため、胚を一旦凍結し、母体環境を整え、着床に適したホルモン環境、子宮環境、タイミングを合わせて移植する凍結融解胚移植を行なうことで、母体環境と胚の成長が合い、妊娠率があがると言われています。
1989年から凍結融解胚移植に関する統計が始まり、以降着実に妊娠率が伸び、2002年以降には新鮮胚移植よりも妊娠率が上回るようになっています。凍結の技術も上がり、胚の生存率も上がったことによって新鮮胚移植での件数よりも凍結融解胚移植の方が実施数が伸びてきているようです。

凍結保存方法は?

凍結保存方法には、緩慢凍結法と急速凍結(ガラス化保存)法があります。緩慢凍結法とは、そのまま胚を凍結すると細胞内に小さな氷片ができ、細胞を破壊してしまうため胚を凍結保護液で処理した後、2~3時間かけて凍結し液体窒素中(-196℃)で保存します。
急速凍結(ガラス化保存)法とは、高濃度の凍結保護剤で処理しながら急速に凍結することで細胞を損傷させることなく凍らせる方法で、現在は、急速凍結(ガラス化保存)法が主流になってきています。また、凍結胚はどの段階でも行なうことができます。主には、前核期胚(受精したばかりの胚で雌雄の前核が見える段階)、初期胚(細胞の分割が進み4~8細胞期の段階)、胚盤胞(着床直前の胚)で凍結をします。

胚は傷つきやすい?凍結と融解

凍結の技術や機器開発、凍結保護剤の改善などから、凍結し融解後の胚の生存率も格段にアップしてきました。しかし、全ての胚に対して損傷を回避することはできません。生存率が最も高いのは、前核期胚、次に胚盤胞、初期胚の順と言われていますが、どの段階にしてももともとの胚の質が大きく影響してきます。胚の質がよければ、凍結によるストレスも少なく、融解後も十分に胚は回復してきます。ただし、胚の質が良くない状態であれば、どの段階で凍結しても、融解後の回復には差が出てきてしうでしょう。胚の質は、卵子の質に由来しますので、傾向として年齢的な質的な低下が見られるようになります。

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