診療日と診療時間
病院選び
生活の一部にある不妊治療と捉えて通院をしましょう。
無理なく通院を続ける方法と生活のリズムを掴みましょう
自分の都合とからだの都合に合わせた通院
治療の性格上、自分の意志や考えだけでは通院できないことが多々あります。それは生理周期、ホルモンバランスの変化や卵胞の育ち具合で通院日や時間が決まってくることが多いからです。いくら自分の都合が悪くても、からだの変化の都合で診察が決まってきてしまうことがあるため、通いやすい距離や場所に通院先があることが望ましく、また仕事を持っている人は、仕事と治療を両立させていくためには、家、職場、通院先の位置関係も重要なポイントになってきます。
治療は、生活のすべてではなく、生活の一部です。治療中心の生活になってしまいがちですが、無理なく通院をし、治療をするためにも、生活のリズムをあまり崩さず、ストレスを少なくすることが大切です。
通院できる時間や曜日の選択の幅が広ければ、家事や仕事との両立もし安く、またご夫婦揃っての診察も受けやすくなるため、診療時間や曜日をチェックすることも大事な確認事項です。通院するだけでも苦痛と感じるようならば、それは治療環境として適しているとは言えません。自分の生活と照らし合わせて見直しましょう。
予約時間と診察時間は?
予約をした日や時間は、必ず守り、急に行けなくなってしまった時には、通院先に必ず連絡をし、次の診療日や時間についても必ず聞き、メモするようにしましょう。
診療を受けるということは、自分のために動く何人もの医師やスタッフがいるということ、また通院している他の方のことを考えれば、社会人としても診療日、予約時間をも守ること、そしてやむを得ず行けなくなってしまった場合は、連絡をすることは当然なすべきことです。
ゆったりとした気分で治療をするためには、多少時間の余裕を持って通院することも大切ですが、待ち合い室で予約時間が過ぎても診療が始められないことに苛立つこともあるかもしれません。
前号(i-wishママになりたい病院選び特集号PART・ 1のp23)で「自由診療について」というコラムの中に「十分な価格を設定することにより1人あたりの診療時間を満足のいく時間だけとることができます」とありますが、実際は1時間以上も待って、診察はたったの3分という話もよく聞かれます。
それだけ診察を受ける人が多い、また1人1人のその時の状態によって診察時間や処置が長引いたり、チェックや注射だけで終わってしまったりするでしょう。また保険診療の受診患者と自由診療の受診患者が混在していることも理由の1つではないかと推測されます。何にせよ、十分な時間と余裕を持って診療を受けたいものです。
治療のためとはいえ、遠方に通うのは大変なこと
居住地域によっては、不妊専門医が近くになく車や電車で2時間、3時間とかけて通院したり、人によっては他県の治療施設へ1日がかりで通われている方もいることでしょう。
毎日の注射が必要な場合、近所の産婦人科を自分で探さなくてはならなかったり提携先の病院などへお願いをしたりするケースもでてきます。
この場合、注射だけをお願いしている施設が休診になる日はどうすればよいのか、特に自分で産婦人科を探してお願いをしている場合は、休診日も対応してもらえるのか、休診日は別な施設を探さなくてはならないのかの確認をきちんとしておきましょう。
また卵胞のチェックなども注射と合わせてしなければならないケースもでてきます。
体外受精などの目的で遠方へ治療に通う場合、主治医とのコミュニケーションがとりにくい、採卵や胚移植時に宿泊しなければならないなどの大変さもあります。遠方へ通院する場合のバックアップが十分にあるのか、その説明があれば遠方でも much better!!
患者の声
仕事優先で一喝されました
子どもが欲しいと5年以上治療をしているのですが、夫婦共働きで、昨年昇進をしました。それからとても忙しくなり、診療予約日にキャンセルすることが続いています。
採卵日に急な会議が入ってしまったり、hMG注射に行けなくなったり、自分1人のことと会社のことと天秤にかけると治療を優先させることが難しい状況です。先日、主治医に「治療も今しかできないよ」と言われ本当に困っています。
(東京都・37歳)
仕事を辞めたい、でも治療費が…
タイミング指導、AIHと治療を受け、体外受精へチャレンジする時にパートをやめました。自分の性格上、仕事と治療を両立するのはできないと思ったからです。
でも治療費が高くて生活費を圧迫し、続けて治療したいと思っても、やっぱり無理が…。最近、またパートに出るようになったのですが、精神的にも肉体的にもヘトヘトな日々です。治療に専念したくても、治療費を稼がないと…。
(宮崎県・30歳)