i-wish ママになりたい
胚移植 -凍結融解胚移植-に掲載
Andy
「今から不妊治療を始めて子どもを授かることができるのか」「赤ちゃんを諦めたくないけれど、不妊治療を続けていく気力が沸かない」SNSを運営しているとこういったお悩みを目にすることはよくあります。
弊社ではクリニックに対するデータや情報提供はもちろん、こうしたお悩みにもWEBサイトやSNSを通して直接お答えしています。
大園
私は病気や健康、他では相談しにくいお悩みをお持ちの方とお話させていただく機会が多いのですが、不妊に関する悩みもそのひとつです。
四柱推命は東洋医学の基礎として知られる陰陽五行をベースにした統計学で、統計的に結婚運や子供運、健康運など運気の流れをみることができます。
どんな人にも等しく、結婚運が高まる周期や子どもが授かりやすい周期は巡ってきます。
Andy
遺伝子検査も統計学に基づいた検査です。遺伝子検査は科学、四柱推命は歴史、原理は違えど統計学を使って予測する点においては、通じるものがありますね。
大園さんは、どういった相談を受けることが多いですか?
大園
子どもができないという直接的な相談だけでなく、子どもをつくらなかったことを後悔しているという方も多いですね。
パートナーが治療に協力してくれなかった、してくれないといった不妊治療以前に夫婦のコミュニケーションが取れていないケースです。
Andy
男性の理解が少ないというのは、私も感じています。特に日本の場合、クリニックに訪問すると夫婦で診察に来ている方を目にすることは、ほとんどありません。
不妊治療は女性主体の治療になるので、身体の面においても精神的にも負担が大きいのは女性です。
男性が気持ち的に支えになってくれればよいのですが。不妊治療を夫婦、家族の大切な出来事と捉え、治療は夫婦二人でするものという意識が高まって欲しいですね。
大園
仕事の休みが取りにくいというのもあるのかもしれません。こういった場合も夫婦のコミュニケーションが取れていれば、二人の間でそれが大きな問題になることはないと思います。
これは、男女どちらがというわけではないのですが、パートナーシップが上手く取れないという方は、自分とのコミュニケーションを取るのも苦手な方が多いように感じます。
自分に厳しく、自分を許すことができない。相手にもそれを求めてしまう……。自分自身を許してあげることも大切です。
Andy
様々なケースがあると思いますが、相談に来る方の傾向はありますか。
大園
いろんな方がいらっしゃいますが、皆さん現状をもっとよくしたいと前向きな方ばかり。
その中でも、真面目な人ほど自分を責めてしまいがちです。それから完璧主義な人。
「周りが子どもを産んだから自分も産まなきゃ」「子どもを産んだことで自分が認められる、補完される」と思いつめてしまう。
でもそんなことはないんです。子どもができてもできなくても、ひとりの人間として完璧なんです。
難しいかもしれませんが、今のままの自分を受け入れ、認めてあげて欲しいです。
Andy
どのようなアドバイスをしているのでしょう。精神的なケアも?
大園
そうですね。気分が落ち込んだりイライラが止まらない時、感情をどう処理したらよいかなど一緒に考えていきます。
たとえば、イライラしたら切り替えるスイッチを決めておくこともいいですよ。
イライラしたらコーヒーを飲む。好きな香りを嗅ぐ、そうしたことがイライラ解消のスイッチをいれてくれるようになるでしょう。
それから、どういった時にイライラするのか、何をされたりどういう言い方をされたらイライラするのかを拾い出して、夫婦間で共有するというのもひとつの手です。
健康面からアドバイスする時は、五行のバランスをみながら、どうしたらお子さんができやすい身体になるか。そこから一緒に考えます。
Andy
お互いの情報を共有するというのは、とても合理的なアイデアですね。
うちでも早速取り入れてみようと思います(笑)。男性の場合だと結婚してからパートナーが冷たくなったと感じたり、治療主体の生活に寂しさを感じたりすることもあるようです。
大園
女性の場合、ホルモンバランスの関係で、生理前は落ち込みやすかったりイライラしやすかったり。
そういった時自分は、どうして欲しいのかをしっかりと伝えて、お互いが譲歩して向き合う。それだけでだいぶ変わってくると思います。
それとはまた別の問題になってきますが、不妊に関しては女性が自分を責める傾向にあるかもしれません。
Andy
実際のデータをみると女性が原因の不妊は4割。男性が原因の不妊は2~3割。さほど変わらないということが、科学的には分かっています。
確かに女性は年齢とともに妊娠力が低下しますが、海外では20代のドナーから卵子の提供を受けて40代の女性が出産することも珍しくありません。
大園
私は今40歳なのですが、将来、養子を迎えて育てることも考えています。子どもを育てる、授かる方法は、親のいない子を養子に迎えたり、これからの時代なら卵子提供を受けたりと選択肢は多いほうがいいと思います。
Andy
日本では、現時点では法的に卵子の提供を受けることが認められていません。
女性がキャリアを目指すと仕事のために結婚も出産も遅れる。子どもを持つという点において日本社会は非常に選択肢が少ない。
こうした情報をもっと広めていきたいです。正しい知識があれば、選択肢も可能性も広がります。
たとえば、自然流産の50%以上は染色体の異数性にあることが分かっています。
けれどPOC検査(残留受胎生成物検査)の結果、染色体に異常がなくても流産を繰り返す場合もある。
このようなケースでは不育症であることが考えられます。知識があれば、最新の医療を受けることができ、出産までスムーズに運ぶこともあります。
大園
私は以前フランスに住んでいたことがあるのですが、フランスはいい意味でも悪い意味でも自由。
結婚しないで子どもを産むのも、養子を迎えるのもよくあること。色んな形の子育てがあります。日本社会にもそういった選択肢があればいいのですが。今すぐに社会を変えるのは難しい。
だったら自分の気持を変えてみてもいいのかな?と思います。
どうして子どもが欲しいのか、どうしたら満たされるのか。もう一度自分の気持ちに向き合ってみたら、なにか見えてくるかもしれません。
Andy
一人ひとりの意識が変われば、社会も変わっていくかもしれませんね。
アイジェノミクスでは、様々な選択ができる社会になるよう今後も情報を発信していきたいと思います。今日は、ありがとうございました。