不妊治療のQ&A
治療法
治療法はこれでいい?
治療をはじめて1年が経過。このままの方法でよいのでしょうか?
こんにちは。私は現在33歳、不妊治療専門医院に通いはじめて1年が経ちました。この1年で検査などをしてわかったことは、
●子宮筋腫がある
●子宮卵管造影検査の結果、癒着の可能性があるとの診断
●主人の精子の運動率は43%
●血液検査の結果、黄体ホルモンの値が平均よりも低い
ということです。
最初の半年はタイミング指導とデュファストンの服用、次の半年はタイミング指導とプラノバールの服用(必要に応じて注射)という治療法でしたが、この進め方は普通なのでしょうか。治療をはじめて1年経っても、あまり進展した感じがせず、不安です。他の病院に転院しようかとも考えていますが、もうしばらく今の医院に通ったほうがいいのでしょうか?
わからないことは医師に聞くなどして、まずは検査結果をきちんと理解してみましょう
はじめに検査の結果から、わかったことをしっかり把握していきましょう。
❶.子宮筋腫がある
❷.卵管造影検査の結果、癒着の可能性があるとの診断
❸.ご主人の精子の運動率が43%
❹.血液検査の結果、黄体ホルモンの値が平均よりも低い
この4点になるかと思います。
❶の子宮筋腫は、どの程度、妊娠や出産の妨げになるものなのでしょう。
医師は、どのように言っていますか?
❷の卵管癒着については、どの程度の癒着なのでしょう?
右卵管?左卵管?それとも両方の卵管に癒着があるのでしょうか?
癒着の程度によってはタイミング指導だけでは難しいこともあります。もっとくわしく状況を把握しておきたいですね。
❸については、WHOで、精液の量が1.4ml以上、精子の濃度が1600万個/ml以上、直進運動する精子の率(運動率)が42%以上、正常な形の精子の率が4%以上、精子の生存率が54%以上を基準値としています。(2021年の正常精液所見)
これは一般的なことで、精子の運動率、精液量などは変動するものです。1回の検査結果だけで判断せずに、何度か検査をしてみましょう。
❹の黄体ホルモンの値が低いということは、基礎体温でいえば、高温期が短いということになりますね。
着床を促進し、妊娠を継続させるためには黄体ホルモンが必要です。そのためにデュファストン服用となったのだと思います。
検査結果や治療経過、内容をきちんと理解することは、とても大切です。その後の治療への心構えも格段に違ってくると思います。
不安なこと、疑問に思うことは主治医に聞くようにしましょう。医師に質問を投げかけるのは、勇気のいることだとは思いますが、今後の治療についても、きちんと尋ねられるとよいですよね。