子宮内膜スクラッチ(子宮内膜擦過術)とは
子宮内膜スクラッチ(子宮内膜擦過術)とは
子宮内膜スクラッチは、原因不明の着床不全に対して、子宮内膜に局所的に小さな擦り傷をつける治療です。子宮内膜にできた傷を修復するために分泌されるさまざまな成長因子が子宮環境を整え、着床しやすくなるとされています。
方法は、胚移植を行う予定の前の周期の黄体期(高温期)に、子宮頚管からピペットを挿入して、子宮の形状に沿って子宮内膜腔にゆっくり進め、同じ方向に(ブラシを)数回回転させることでスクラッチします。または、ピぺットを使って子宮内膜の一部を吸引する方法もあります。
スクラッチをした翌周期に胚移植を行い、移植から約10~14日後に血中hCG値を測定し、妊娠判定を行います。
<適応>
・良好胚を複数回移植しても着床(妊娠成立)しなかった場合
子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、子宮奇形、卵管水腫など、着床を妨げる器質的要因がないことが条件です。
着床の窓や子宮内フローラなどの検査・治療を先に進められるケースもあるため、医師とよく相談しましょう。
<費用>
<期待できる効果>
良好胚を複数回移植しても着床(妊娠成立)しなかったカップルにおいて、胚盤胞移植での妊娠率の向上が期待されます。
ただし、子宮内膜スクラッチに関してはさまざまな論文、報告があり、治療のメカニズム、有効性の有無、実施するタイミングなどは評価が確立されていません。今後の検証が重要とされています。







