検査のことを知っておこう

検査

不妊治療のスタートは検査から。何のためにどんな検査をするのか、知っておくと不安も薄れ、治療に対する理解も深まるでしょう。

1.一般検査

女性編

女性の検査には、月経周期※をもとに実施するものがいくつかあります。これは月経周期のいつにあたるかによって、分泌されるホルモンの種類や量が変化するからです。適切な時期に適切な量のホルモンが分泌されているかどうかは、とても大切なことで、不妊要因を推察する材料にもなります。
また、治療の初めには子宮や卵巣など妊娠と深い関わりのある器官に病気や奇形等の異常がないかを調べる各種検査を行ないます。

※月経周期とは?
月経1日目から次の月経開始の前日までが月経周期の1周期で、卵胞が育つ卵胞期、排卵が起こる排卵期、子宮が着床しやすい状態になる黄体期、月経が起こる月経期の4つに分けられます。

超音波(エコー)検査

不妊治療では膣の中に装置を入れて診る経膣エコーが主流です。卵胞の発育状況や子宮内膜の厚さを確認したり、子宮や卵巣に異常がないかを調べたりします。

ホルモン検査

血液を採取し、ホルモン量をチェックします。基礎体温の低温期にあたる卵胞期には卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)、基礎体温の高温期にあたる黄体期には黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の値を調べます。
排卵障害や流産の要因となるプロラクチンの値を調べることもあります。

AMH(アンチミュラー管ホルモン)検査

卵巣内の前胞状卵胞から分泌されるホルモンで、卵巣の予備能を確認することができます。卵がどれくらいあるのかを予測することができ、卵巣年齢を知る目安になります。

卵管検査

卵管が詰まっていないか、あるいは狭くなっていないかを調べる検査で、気体を通す通気、生理食塩水を通す通水、造影剤を入れる卵管造影など、いくつかの方法があります。

頸管粘液検査

排卵が近づくと頸管粘液の性状がかわり、精子が体内に入りやすくなります。この頸管粘液の変化を確認する検査です。

フーナーテスト

性行後12時間以内に頸管粘液を採取して、どれくらいの精子がいるかを確認する検査です。精子の運動性や頸管粘液と精子の相性などをチェックするとともに、抗精子抗体のスクリーニング検査にもなります。

クラミジア抗体検査

卵管の癒着などを引き起こす性感染症クラミジアに感染していないか、もしくは感染歴がないかを確認する血液検査です。

子宮がん検査

子宮頸がんと子宮体がんの検査がありますが、通常は子宮の入口にあたる子宮頸がんの検査を実施します。子宮頚部の細胞を採取し、がん細胞がないかを確認します。

男性編

男性の検査は、精液検査が基本です。2~5日程度の禁欲を経てマスターベーションで精液を採取し、精液量や精子の数、運動精子数、形状異常精子数などを調べます。
正常範囲内かどうかは、WHOが発表する正常精液所見を基準にすることが多いです。
精液検査は必ずしも1回で正確に判断できるものではありません。値が悪いからといって悲観することなく、何度か検査を受けてみてください。

2.より専門性ある検査

一般検査をしても不妊の要因が見つからなかった場合、あるいは一般検査で見つかった不妊の要因をさらに踏み込んで調べる場合に専門性のある検査をすることがあります。

抗精子抗体

フーナーテストを何度かしても結果が悪かった場合は血液を採取し、精子の運動を止めてしまう抗体がないかを調べます。

子宮鏡検査・腹腔鏡検査

子宮や卵巣、卵管に異常がないかを詳細に確認することができ、検査だけでなく治療も実施することができます。

染色体検査

夫婦の染色体に異常がないかを調べる検査です。流産を繰り返す場合、無月経の場合、無精子症の場合に行なうことがあります。

クルーガーテスト

専用の液体で精子を染色し、形状を顕微鏡で確認する検査です。

3.不妊治療の前に直しておきたい諸症状

月経不順・異常

妊娠と月経には深い関わりがあります。その月経が不順だったり、異常がある場合、妊娠しにくい状態であることも珍しくありません。
今すぐでなくとも、いつかは子どもを産みたいと考えているのなら、結婚している、いないにかかわらず、自分の月経に関心を持つことは、とても大切です。
月経から、ホルモン分泌の異常や子宮、卵巣等の病気を予測することもできます。

子宮や卵巣の病気

子宮筋腫や内膜症、卵巣嚢腫などの病気によって妊娠しにくくなることがあります。場合によっては手術や服薬等が必要になることもあるので、月経痛や腹痛など異常を感じたら受診をお勧めします。

肥満・やせすぎ

太りすぎ、やせすぎが妊娠を妨げるひとつの要因になるとも指摘されています。もちろん、太っていても、やせていても自然妊娠する人はいます。ただ、なかには妊娠が難しくなる場合もあるので、自分の体重は適正かどうかに注意を向けてみましょう。

冷え性

からだが冷えると血流が悪くなり、さまざまな不調が出やすくなります。妊娠に関して言えば、卵巣で卵胞が育つ際、あるいは胚が子宮に着床し、育っていく際には、栄養が必要になります。その栄養は血液で運ばれますが、血流が悪いとからだに必要な栄養分が十分に行きわたらず、結果として妊娠を妨げる要因になりかねません。食べ物や服装などに注意し、からだを冷やしすぎないようにしましょう。
また、適度に運動したり、ゆっくり入浴するなど、からだを温める生活をするよう心がけましょう。

その他(生活習慣)

上記の他にも、日々の生活習慣に目を向けてみましょう。

  • 規則正しく、栄養バランスの取れた食事をしているか。
  • お酒を飲み過ぎていないか。
  • 喫煙(家族も含め)をしていないか。
  • 十分な睡眠(できれば夜間に)をとれているか。

こうした生活習慣が妊娠にどれくらいの影響を及ぼすかは、明確に証明されているわけではありません。ただし、妊娠だけにとどまらず、出産、その後の子育て期間までを視野に入れると、健康であることが、とても大切だと理解できるはず。 妊娠を意識したときに、自分の生活スタイルを見直してみるのもいいでしょう。

検査を受けるときの注意

「いったい、どんな検査をされるんだろう」「痛くないかな?」等々、最初は不安だったり、緊張してしまうかもしれませんが、リラックスを心がけて!

1、服装は?

検査の種類にもよりますが、着脱の手間を考えるとパンツよりもスカートのほうがお勧め。少しでもリラックスできるようにラクなスタイルで来院しましょう。

2、所持金は?

検査によって料金は異なります。健康保険が適用になるか否かによっても料金は大きく異なります。どんな検査が必要で、どの順番で実施していくのか病院側から説明があると思うので、料金の目安も聞いておくと安心ですね。

3、かかる時間はどのくらい?

検査によって所要時間は異なりますが、血液や細胞を採取する検査は長い時間はかかりません。大体の検査は数分~数十分程度で終わります。
病院によっては多少待ち時間が生じる場合もあるのでしょう。

4、説明時間や追加相談などは?

ドクターと1対1で話ができる時間は、どうしても限られてしまいます。疑問に思ったこと、不安なことなどは、看護師など他のスタッフに聞いてみるといいでしょう。病院によってはカウンセラーなどの資格を持ったスタッフが相談にのってくれるところもあります。

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