トップページ > 病院選び>23 新薬の使用

病院選びの参考34項目

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01 ブライダルチェック

02 夫婦での診療

03 患者への説明・その理解確認

04 使用薬剤の説明

05 治療費の詳細公開

06 助成金の扱い

07 タイミング指導

08 人工授精(AIH)

09 人工授精(AID)

10 体外受精

11 顕微授精

12 自然・低刺激周期採卵法

13 刺激周期採卵法

14 凍結保存

15 男性不妊

16 不育症・習慣流産

17 妊婦検(健)診

18 2人目不妊の通院配慮

19 婦人科検診の受け入れ

20 腹腔鏡検査

21 卵管鏡下卵管形成術

22 漢方の扱い

23 新薬の使用

24 カウンセリング

25 運動指導

26 食事指導

27 女医さんがいる

28 医師の人数

29 エンブリオロジスト

30 セラピスト

31 妊娠率

32 不妊治療開始時期

33 診療日と診療時間

34 エトセトラ

23 新薬の使用

グラフは2006年度のアンケート調査によるものです。
対象施設600、先着100施設のデータによる比率表示となっております。



●期待される新薬での治療。諸外国での実績と日本で遅れる認可。なぜ日本では認可や承認が遅れるのでしょう。
個人輸入に頼ってきた新薬の使用。日本でも認可される…

日本と諸外国、不妊治療薬剤の開発状況の違い

 排卵を誘発するものについては、1990年のフェルティノーム(FSH)以降、排卵を促すものについては、1976年のプレグニール(hCG)以降、2005年8月にフォリスチム(recFSH製剤)が発売されるまでの長い期間、不妊治療における新薬は発売されていませんでした。
 医薬品を開発し、新薬として発売されるまで、一般的には10〜20年という期間と百〜二百億円近い費用が必要だと言われています。医薬品は、1人1人の生に深く関わるため、含有成分などを多面的に調べ、動物実験や臨床治験などを行ない、その有効性と安全性が確認されたうえで発売されます。
 諸外国では既に有効性と安全性が確認されている薬でも、なかなか日本で認可が降りず発売されないのは、体格の違い、生活や食様式の違いなどから適応量や有効性などにも違いがある、また国によって医薬品に対する安全基準と導入意識差があるからです。国内での臨床治験データを揃え、有効性と安全性が確保され、厚生労働省へ申請をし、認可されない限り発売されることはなく、そのため使用したいとなれば個人輸入という形に頼らざるをえないのです。

recFSH製剤

 現在多く使用されている排卵誘発剤のhMG・FSH製剤は、閉経期女性の尿からつくられているため、タンパク質などの不純物を含み、ロット間にバラつきがでます。これに比べ一定規格を満たす種細胞株から遺伝子組換え技術により生成されるrecFSH製剤は、純度と品質の高さを安定した状態で製剤にすることができます。
 また投与回数の低減や皮下投与が可能となったため、筋肉投与に伴う苦痛から解放、また国内臨床実験により採卵数、卵の質、移植可能胚数、移植胚数などの点においても尿由来製剤より妊娠継続率が有意に高いという結果もあり、今後に期待が高まっています。
 recFSH製剤投与に引き続き、hCG製剤を投与した場合の卵巣過剰刺激症候群があらわれる可能性はhMG・FSH製剤と変わらず十分な管理が必要、また内因性のLHの低い方へ投与した場合の有効性などには若干の心配材料もあります。
 2005年8月に国内でもやっと発売が開始され、2007年3月から排卵障害(一部の排卵障害を除く)に対して保険が適用されるようになりましたが、薬剤単価がhMGやFSH製剤に比べて高く、治療費負担が気になるところです。

GnRHアンタゴニスト

 排卵誘発法のロング法、ショート法などで点鼻薬のGnRHアゴニスト製剤を使用し早期自然排卵を防ぐことにより、採卵数、移植可能胚胚数が確保しやすくなり体外受精の妊娠率を向上させることができました。しかし、排卵誘発剤の投与量が増える、卵巣過剰刺激症候群が現れやすいなどの指摘もあります。これに比べGnRHアンタゴ二ストは、自然排卵を抑制する効果が早く表れるため、排卵が予測される数日前から投与するだけでよく、排卵誘発のための薬剤使用も低減することができます。これによりからだにかかる負担やストレスの軽減、卵の質が向上するなどの報告もあります。日本での認可は、recFSH同様諸外国より十数年遅れて、2006年9月発売、発売を開始しました。


●新薬が発売されるまで

 医薬品の研究開発の中で,治験の占める割合は大きく、長い時間と多くの費用がかかります。この治験は3相に分けられ、第1相では少数の健康な人で安全性を確かめ、第2相では同意を得た少数の患者に対し有効で安全な投与量、投薬方法の検討をし、第3相では同意を得た多数の患者に対し有効性と安全性の評価と検討、既存の薬剤との比較が行なわれ、これに10年近くの歳月がかかります。こうして安全性、有効性が確保され、厚労省に認可申請をしますが、諮問機関である中央薬事審議会において審議しパスされ、厚生労働大臣より製造承認が与えられるまでに約2〜3年がかかると言われています。認可が遅れるのは、厚労省が高額医療費の抑制のため、認可を故意に遅らせているのでは?という声も囁かれます。市場投入が遅れることは患者の不利益にもつながり、安全性と有効性が確保されているのならば、厚労省のいう少子化対策を念頭にした不妊治療に対し認可が遅れをとったのは…なぜ?
 患者に有効ならば、医療現場からももっと認可承認にむけて声をあげるのが much better!!